笹島雅彦のブログ

ジャーナリスト・跡見学園女子大学教授の笹島雅彦のブログです。専門は国際関係論・安全保障・アメリカ外交。

書評合戦「ビブリオバトル」で盛り上がる

 書評合戦「ビブリオバトル」をご存知でしょうか。

 最近、人が集まってお互いに好きな本の書評を語り、聞き手の興味を引いた度合いを競うというこのイベントに注目が集まっています。2010年には、大学生を対象とした「首都決戦」が始まり、2013年からは高校生大会も開かれています。今年1月の高校生大会には、636校が参加するなど、予選参加校も急増しているようです。

 

 これは、学者や出版社、書店代表者らから成る「活字文化推進会議」と紀伊国屋書店がタイアップし、読書の「甲子園」として地方予選と全国大会が運営されており、すそ野が拡大しています。そこで、私たちのゼミでは、夏休みの読書体験に基づいて、それぞれの学生が読んだ本の良さを口頭でアピールするビブリオバトル大会を体験してみました。

 

 学生たちが選んだ本は、国際関係論のゼミらしく、池内恵著「イスラーム国の衝撃」(文春新書)や、渡辺靖著「アメリカのジレンマ」(NHK出版新書)、同著「アメリカン・デモクラシーの逆説」(岩波新書)などが取り上げられました。

 

 また、女性の視点を重視し、シェリル・サンドバーグ著「LEAN IN 女性・仕事・リーダーへの意欲」(日本経済新聞出版社)、渡辺和子著「置かれた場所で咲きなさい」(幻冬舎)などを選んで、熱く語る学生たちもいました。

 

 この競技は、もともと、京都大学の有志の勉強会で、一緒に読む本を選ぶために始まったそうです。最初は、研究室内で楽しまれる会合だったものが、やがて広がっていったわけです。来年には、ゼミ生の中から首都圏の予選大会に応募する人が現れるといいな、と期待しています。